見終えた時「無鉄砲さと詩情」と思った。 さらに二度見て、その印象は強くなった。 情緒的に表現できる素材をそうは描かず、 背景の説明をあえて省くような 簡潔なショットの積み重ねに作家の姿勢が見える。 オダギリジョーの役者としての力量は知っているつもりだったが、 あらためてその深さに感じ入った。引き出したのもまた作家の仕業だ。 子役嫌いなぼくが動物園の子供たちを 心底可愛いと思ったのもまた必然なのだ。